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活動報告:2008年

第32回夜間公開講座「ケータイ・ネットを駆使する子ども、不安な大人」
2008-07-23
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■2008年7月14日(月)18:30~20:30
  日本教育会館 7階 707会議室
  東京都千代田区一ツ橋2-6-2 TEL03-3230-2852(代表)
■主催:財団法人 日本教育会館
■後援:国民教育文化総合研究所
   平和・人権・民主主義の教育の危機に立ち上がる会
■講演者
   渋井哲也さん(ジャーナリスト)
 
  日本教育会館が主催し、教育総研と「平和・人権・民主主義の教育の危機に立ち上がる会」の後援で第32回夜間公開講座が2008年7月14日(月)の18時半から日本教育会館7階で開催された。参加者は70名であった。
  テーマは「ケータイ・ネットを駆使する子ども、不安な大人」。同名の本を出している渋井哲也さん(ジャーナリスト)が講演。
  渋井さんはまず、各種のデータや子どもたちへのインタビューで得た豊富な情報をもとに、ケータイやネットを駆使している子どもたちの実態を明らかにした。多くの年配の参加者には、初めて聞く言葉が多数出てきて少々困惑気味の様子だった。
  渋井さんはケータイ・ネットを使う子どもたちの状況は「暇、孤独、不安」というキーワードで理解できるとし、その上で、今の子どもたちがネットやケータイに依存しているのは子どもたちに生きづらさがあるのではないか、と提起。その原因は、過度の競争主義に陥っている学校、過度な干渉やその逆の放任など、子どもたちが生きている社会の状況にあるのではないか、と訴えた。その子どもたちが居場所を求め、学校、地域、家庭以外の「第4空間」の一つとして「日頃見せられない自分を出しても許容される」インターネットを利用しているのだと。
  そのインターネットによる社会問題である「出会い系サイト」、「学校裏サイト」、「ネット心中」などについて、多くのデータや事例を紹介しながら、渋井さんは最後にケータイ・ネットを規制しても問題は解決しないと強く訴えた。子どもたちがケータイ・ネットを駆使する理由や背景を大人ができる限り理解するとともに、子どもたちの抱える不安や生きづらさにどう対応していくのかを考えるべきではないかと締めくくった。
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